産学連携委員会の今回の例会は,我々の生活に不可欠のタッチパネルとLEDに関わるご講演です.
産学連携委員会の今回の例会は,『イオンを用いた成膜』をキーワードとして,産業界からは平成26年度「第2回真空の匠」に顕彰されました神港精機(株)名誉顧問:川下安司氏(顕彰業績名「イオンプレーティング成膜装置の開発」)にお話をいただき,学会側からは,イオンを用いた成膜と表面改質についての論文,解説,著作を多数ご発表されている工学院大学教授:鷹野一朗先生にご講演をいただきます.皆さま多数のご参加をお待ち申し上げます.
-プログラム- 開会挨拶 (日本真空学会 産学連携委員会) 入江 則裕 14:00~14:10 1. “イオンプレーティング成膜装置” 開発の歴史と販売への取り組み (神港精機株式会社 名誉顧問(元代表取締役社長)) 川下 安司 14:10~15:10 [講演要旨]
今やタッチパネルはスマートフォン・タブレットだけでなく,あらゆる電子機器デバイスの入力インター 1970年前後から公害問題が非常に大きく取り上げられ,無公害めっきを目的に開発に着手したが,採算面 が合わなかった.その頃はPVDで硬質皮膜が作製されていなかったので,超硬質膜を開発して切削工具へ の応用を試みた.その時,TiNの金色がきれいなことから時計の装飾へも適用した.切削工具関係は販売戦略 を失敗し,軌道に乗るのに時間がかかった.しかし,装飾関係は初年度こそ苦労したが,次年度から徐々に 拡販へと進んだ. |
休 憩(15:10~15:30) 2. イオンビームを用いた薄膜形成と表面改質 (工学院大学 工学部 電気システム工学科 学科長 教授) (工学院大学 総合研究所 ECECセンター長) 鷹野 一朗 15:30~16:30 [講演要旨]
これまでイオンビーム技術を応用して,様々な薄膜形成と表面改質に取り組んできた.薄膜形成としては, イオンビームと蒸着を組み合わせたイオンミキシング法により,低融点基板へ銅薄膜を高い密着性でコーティ ングする方法や,高い形成温度を必要する酸化チタン薄膜のコーティングについて検討している.表面改質と しては,環境に配慮した生分解性樹脂の表面強化やPTFE表面へのイオンビーム照射による表面形態の変化につ いて紹介する. |
講演終了後,交流会を開催します.相互の情報交換,講師との懇談など,有意義なディスカッションが できますので,こちらにも多数ご参加下さい. 時間:講演終了後~18:30, 場所:「うすい」(機械振興会館地下3F), 会費:3,000円 なお,本例会・交流会に参加ご希望の方は,準備の都合上,事前に事務局宛ご連絡頂きますようお願い いたします. 申込み・問合せ先:一般社団法人 日本真空学会 事務局 〒105-0011 東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館306号室 TEL:03-3431-4395 FAX:03-3433-5371 E-mail:ofc-vsj@vacuum-jp.org