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真空夏季大学真空応用技術講座 2015年

2015年9月4日

真空夏季大学 真空応用技術講座のご案内

 日本真空学会が半世紀にわたって開催して参りました真空夏季大学は,真空工学の基礎を
系統的に学ぶことのできる場として高い評価をいただいております.しかしながら時間的制
約のために,真空夏季大学のカリキュラムの中により発展的な分野・応用分野を取り入れる
ことは困難な状況であり,日本真空学会会員や真空夏季大学受講生の皆様からは,応用技術
分野についての講義に対するご要望をいただいておりました.
 このようなご要望にお応えするため,2006年より真空応用技術講座を企画・開講して参り
ました.この講座では,それぞれの分野の基本の理解を深めるとともに,実践のための実力
を養うことを目的として,少人数によるセミナー形式の講義を実施しております.
本年度も「真空夏季大学」の終了後,下記の3講座を並行して開講いたします.
【お詫び】誠に勝手ながら(A)「薄膜の基本技術」の講座は中止させていただきます。

(A) 「薄膜の基本技術」 金原 粲 講師(東京大学名誉教授)
本講座は中止になりました。(B)または(C)を選択ください。

 真空技術の重要な応用の一つである薄膜作製技術の解説を行う.薄膜作製にはいろいろの
方法がある.しかしnm以下からμmまでの厚さで,かつ最大m2サイズの大面積の基板上に,
厚さ,組成,構造が一様な薄膜を作るには,PVD,CVDなど真空を用いた薄膜作製法に
まさる方法は無いといってよい.とくに真空蒸着,スパッタリング,レ-ザ蒸着などPVD
と呼ばれる薄膜作製法は集積回路作製の重要な手段として,マイクロ・ナノプロセス分野で
不可欠となっている.
 本講座では,まずPVDによる薄膜作製装置の基本となる構成と実際の薄膜作製の手順を
述べる.次ぎに薄膜の典型的形態と薄膜の膜厚測定法を説明する.さらに薄膜の基板への付
着,内部応力の評価法など薄膜を応用する際にどのような薄膜にも共通する基本的な技術を
易しく解説する.

(B)「プロセスプラズマの基礎」 岡本 幸雄 講師(東洋大学名誉教授)

 プラズマを用いた次世代のエッチングやデポジションなどのプラズマプロセスにおいては,
制御された低温・高密度・高均一・大面積などの特性をもったプラズマが必要になっている.
このためには,プラズマの基本的な性質をはじめその生成法や制御法および診断法などの基
本的なことを理解していることが不可欠となる.
 本講座では,①プラズマの基本的な事柄であるプラズマの性質,デバイ長やプラズマ周波
数などの基本的な物理量,電磁界中の荷電粒子の運動,イオンシース,負イオン,ラジカル
について簡単に復習するとともに,②プロセスに用いられている各種プラズマ(容量と誘導
結合,電子サイクロトロン,表面波,マグネトロン,大気圧バリア放電,マイクロプラズマ)
の生成原理と実際および長所と課題について,そして,③プロセスで不可欠なラジカルなど
の生成・制御のための電子温度の制御法について,さらに,④ラジカルや電子のエネルギー
分布などプラズマの主な計測法について解説する.

(C)「真空システム」 高橋 主人 講師(大島商船高等専門学校)

 実用真空システムにおける課題に,立上げ時間(真空排気)の短縮が挙げられる.短時間で
真空排気するには水分子の挙動を理解し制御する必要がある.さらに,大気から真空環境まで
試料を搬送する過程においても,水分子を考慮した真空排気が必要になる.超高真空システム
では,水分子はほぼ除去され材料内部のガス分子を排気することになる.これらの現象は吸着
・吸蔵ガスの除去に関連した真空容器表面の清浄化であり,実例を挙げて紹介する.半導体な
どの製造装置では微粒子(異物)の低減も重要な課題である.真空中の微粒子の挙動について
紹介するとともに,金属汚染や異物低減の観点から見た材料表面の清浄化について解説する.


 これらの分野を基礎から研鑽したいと希望しておられる技術者・研究者の方々に是非ご参
加頂きたく,ご案内申し上げます.真空夏季大学修了の方々には,引き続きこの真空応用技
術講座の受講をご検討下さいますようご案内申し上げます.また,日帰りにて真空応用技術
講座のみを受講されても差し支えございません. 


日 時: 平成27年9月4日(金) 13:00~16:15

会 場: ヤマハリゾートつま恋  〒436-0011静岡県掛川市満水2000
     Tel: 0537-24-1111, http://www.tsumagoi.net/

受講料: 各講義とも
     (1)一般20,000円
     (2)日本真空学会法人会員に属する個人および真空夏季大学協賛団体会員15,000円
     (3)日本真空学会個人会員12,000円
     (4)日本真空学会学生会員10,000円

定 員: 各講義とも20名

申込手続: 申込受付は平成27年5月7日(木)より行います.
      所定の申込用紙(日本真空学会ホームページおよびJVSJ誌58巻3・4号に掲載)
      に必要事項を記入して,FAX・郵送又はE-mailでお申し込み下さい.
      申し込みを受け付けた方にはE-mailで通知の上,請求書を郵送します.
      通知書が到着しましたら, 到着の日から起算して30日以内に, 参加費を
      請求書記載の口座に振り込んで下さい. 受講票は8月上旬に発送します.
      テキストは当日お渡しします.
      会費を振り込まれた後の「受講者の都合による取り消し及び不参」の場合, 
      払い戻しは致しません.ただし, 参加者の変更は, 差し支えありません.

申込書(Word)のダウンロード
会 告(PDF)のダウンロード


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2015年9月4日
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