スパッタリングおよびプラズマプロセス技術部会(SP部会)
平成27年度第1回勉強会
「パルススパッタリングプラズマ再訪―パルスとHiPIMS プラズマの理解へ向けて―」
一般社団法人日本真空学会スパッタリングおよびプラズマプロセス技術部会では,平成25年度より1つのテーマをトピックスとして論文紹介や研究紹介によりラウンドテーブル方式で議論し,そのテーマを深く掘り下げて勉強していこうという目的で新たにSP 部会勉強会を開催しております.
第4回目(平成27年度第1回)の勉強会を,第3回に引き続き,再度パルススパッタリング法を取り上げ,開催いたします.パルススパッタリング法は広く議論されてきていますが,パルス放電においてどのような機構でターゲット表面のチャージが中和されるのか,あるいはパルス放電においてどのような機構によりターゲット入射イオンフラックスが増えるのかという工業的応用を進めていく上で必ず理解しておかなければいけない事象が理解されているとはいえません.また,HiPIMS(High Power Impulse Magnetron Sputtering)法におけるイオンフラックスの増大の機構,さらには薄膜構造の変化の機構も理解されているとはいえないのではないでしょうか.SP部会では,前回の勉強会での議論にもとづき,パルス放電におけるシースの挙動あるいは電子密度の変化などについての調査を進めるとともに,ターゲット上における電荷の中和の機構についても議論してきました.
本勉強会においては,Society of Vacuum Coaters 年会におけるパルススパッタリングの議論の内容も紹介しながら,前回勉強会以降に議論あるいは調査が進んだ内容を加え,パルススパッタリング法およびHiPIMS 法における異常放電抑制,シース変化,粒子エネルギーおよびイオン数増加の機構を議論し,これらスパッタリング法の工業的応用展開に向けての理解を深めていきます.
日 時:2015年11月13日(金)14:00~17:00(受付13:30~)
14:00~16:00 ラウンドテーブル勉強会
16:00~17:00 懇親会・自由討議
場 所:金沢工業大学東京事務所会議室 東京都港区虎ノ門3-17-1 TOKYU REIT 虎ノ門ビル6 階
http://www.kanazawa-it.ac.jp/about_kit/access.html
話題提供・コーディネーター:金沢工業大学高度材料科学研究開発センター 教授 草野英二
参加費(資料代・消費税を含む):当日受付にてお支払いください.
1.SP部会会員 |
無料 |
2.日本真空学会・日本真空工業会会員 |
¥3,000 |
3.一般 |
¥5,000 |
4.学生 |
¥1,000 |
※人数を限っての開催となります.お申込は事前に行ってください.なお,SP部会会員を優先とさせていただきます.
申込方法:申込みは終了しました.
問合せ先:一般社団法人 日本真空学会
e-mail:ofc-vsj@vacuum-jp.org, TEL:03-3431-4395, FAX:03-3433-5371
勉強会概要
■ パルス放電におけるシース形成?
■ パルス放電におけるイオンフラックスの増加の機構とは?
■ パルス放電におけるシース変化とプラズマポテンシャル変化は?
■ パルススパッタリング法にターゲットチャージの中和の機構は?
■ HiPIMS 法におけるイオンフラックス増加の機構とは?
主な紹介予定文献
1. D.C. Carter, R.L. Arent, D.J. Christie, Sputter Process enhancement through Pulsed-dc Power, in: 50th Annual Tech.Conf. Proc., Society of Vacuum Coaters (2007) 210.
2. R.A. Scholl, Advances in Arc Handling in Reactive and Other Difficult Processes, in: 37th Annual Tech.Conf. Proc.,Society of Vacuum Coaters (1994) 312.
3. J. Sellers, Asymmetric bipolar pulsed DC: the enabling technology for reactive PVD, Surf. Coat. Technol. 98 (1998)1245.
4. A. Anders, Fundamentals of pulsed plasmas for materials processing, Surf. Coat.Technol. 183 (2004) 301.
5. A.P.Ehiasarian, R. New,W.-D.Münz, L. Hultman, U. Helmersson, V. Kouznetsov, Influence of high power densities on the composition of pulsed magnetron plasmas, Vacuum 658 (2002) 147-154
6. J. Vlček, P. Kudláček, K. Burcalová, J. Musil, Ion flux characteristics in high-power pulsed magnetron
sputtering discharges, Europhysics Letters 77 (2007) 45002.
7. A.Anders, J.Andersson, A.Ehiasarian, High power impulse magnetron sputtering: Current-voltage-
time characteristics indicate the onset of sustained self-sputtering, J. Appl. Phys. 102 (2007)
113303.
8. J. Bohlmark, et al., The ion energy distributions and ion flux composition from a high power impulse
magnetron sputtering discharge, Thin Solid Films, 515 (2006) 1522.
9. E. Kusano, N. Kikuchi, Mechanisms involved in film structure modification in pulsed dc and inductively-coupled-plasma assisted pulsed dc Ti and Ti-N2 sputtering, submitted to Thin Solid Films.
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