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第65回応用物理学会春季学術講演会シンポジウム 2018年

2018年3月18日 @ 13:00 - 17:00

2018年 第65回応用物理学会春季学術講演会 シンポジウム
主題「イオンビームと表面分析:二次イオン質量分析法(SIMS)の
最近の進歩と有機分析への応用」

 真空環境を利用した質量分析法は,①測定対象となる粒子のイオン化,②イオンの質量(m)/電荷(z)比に応じた分離,③分離されたイオンの検出,の3段階から成る分析手法であり,測定対象の分子量や組成,分子構造,同位体比等の情報を提供する汎用性の高い分析手法である.そのうち二次イオン質量分析法(SIMS)は特に固体表面や薄膜の分析に適用される質量分析法の一つであり,一次イオンビームを試料に照射して破壊(スパッタリング)させ,それによって生成する測定対象物イオン(二次イオン)を分離・検出する手順となっている.
 ところで近年,測定対象としての有機分子/高分子や生体構成物質の重要性が益々高まっている.生体物質を含む有機化合物では,少ない種類の元素(C, H, O, N, P, S等)の原子間結合を介した多様な分子構造が形成され,それらが分子の性質や相互作用の発現に影響するので,SIMSの測定に際しても結合解離の有無を制御しながらのイオン化が要求される.例えば分子量決定のためには分子解離を抑制するソフトなイオン化が必要で,新たな一次イオンビーム源の開発が課題となる.他方,分子解離した試料の質量スペクトル解析によって,分子内の特定の原子団や官能基,高分子と単位構造のモノマー分子(タンパク質とアミノ酸,核酸と核酸塩基,糖類と単糖類,等の関係)等の情報も取得可能となる.
 そこで本シンポジウムでは,上記問題意識を共有する講師の最新の研究成果を事例としながら,併せて測定に必要な真空技術の基礎と測定精度向上に関わる国際標準化の動向も学びつつ,当該技術の現状と課題を議論して今後を展望することとしたい.

 

日 時
2018年3月18日(日) 13:45~17:30
場 所
早稲田大学西早稲田キャンパス(東京都新宿区大久保3-4-1)52号館C201 交通アクセス
※参加には,応用物理学会春季学術講演会への参加登録が必要です.http://meeting.jsap.or.jp/
世話人
後藤康仁(京大院工)*,中村 健(産総研),小川信一(東北大多元研),龍頭啓充(京大光電子理工セ)(*代表世話人)
講演プログラム
13:45~14:15 「SIMS技術の飛躍的発展を支える新技術: 新奇なイオンビーム開発から先端質量分析法まで」(京大工)◯松尾二郎
 
14:15~14:45 「クラスターイオンビームによるTOF-SIMS分析-低加速ビスマスイオンビームの可能性-」(アルバック・ファイ(株))◯宮山卓也
 
14:45~15:15 「真空型エレクトロスプレー液滴イオン銃の開発とTOF-SIMS測定への応用」
1山梨大院総合,2山梨大クリーン)◯二宮 啓1,髙木悠一郎1,チェン リーチュイン1,平岡賢三2
 
15:15~15:45 「針型エミッターからのプロトン性イオン液体のビーム生成:高集束性かつ高感度なSIMS用
         クラスターイオン源を目指して」(産業技術総合研究所)◯藤原幸雄,齋藤直昭
 

休 憩

16:00~16:30 「分子クラスターイオンビーム照射による有機分子の脱離イオン化」(兵庫県立大工)◯盛谷浩右
 
16:30~17:00 「クラスターイオンビームを用いたTOF-SIMSによる生体組織・生体分子評価とデータ解析」(成蹊大理工)◯青柳里果
 
17:00~17:30 「二次イオン質量分析法(SIMS)の国際標準化の動向」((株)トヤマ)◯高野明雄
 

参加申込方法
詳細は応用物理学会春季学術講演会ホームページをご確認ください.
問合せ先
応用物理学会 TEL: 03-5802-0861  FAX: 03-5802-6250
日本真空学会 TEL: 03-6801-6264  FAX: 03-3812-2897  E-mail: ofc-vsj@vacuum-jp.org
本件協力
日本真空学会 講演・研究会企画委員会
担 当
後藤康仁(京大院工), 中村 健(産総研)

 
※日本真空学会が共催団体の一つであった応用物理学関係連合講演会の頃から現在まで,応用物理学会会員の協力を得て真空の科学と技術に関わるシンポジウムの企画・提案を行っています.

詳細

2018年3月18日
13:00 - 17:00
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主催者

応用物理学会